ソムリエより

飲み頃が長いワインを産むロワール地方のワインです。1977年産はさすがに飲み頃のピークは過ぎましたが、凝縮され粘性も高く品の良い甘さは好印象です。さらっと軽い味わいのハチミツの様です。

1787年に創業された名門ワイナリーのムーラン・トゥーシェが造る、芳潤甘口のコトー・デュ・レイヨンです。ブドウ品種はシュナン・ブラン種100％ですが、収穫時期を4～5回に分け、爽やかさを表現するために2割程度を早摘みし、残りを完熟させ厚みを出します。

ワイナリーにある広大なカーブには約70万本のストックがあり「最低でも10年の熟成を経てからでないと出荷しない」ルールを守り続けられています。

ワインは輝きのある金色をしています。カリンやキンモクセイに似た甘く華やかな風味が溢れます。繊細でエレガント、そして、長い熟成にも堪えられる強いボディーと落ち着きのハーモニーを堪能できます。

｢フランスの庭｣と呼ばれる風光明媚なロワール河渓谷地方です。現存する多くの古城を思い浮かべながら優雅なひとときをお楽しみください。

ソムリエより

ポートワインメーカーの名門中の名門です。さらにそのブランド｢TAYLAR'S｣はポートワインの最高評価を得ています。創業は1692年で、現在も家族経営を守り続けている唯一の存在です。

ワインは、熟した果物と優雅な樽のニュアンスを持ったエレガントな風味です。食後のデザートワインはもちろん、カマンベール等のソフトなチーズとも相性が良いです。少し冷やしてお楽しみください。

ソムリエより

5級ながらスーパーセカンドと賞される際立った実力を誇ります。アイルランド移民リンチ(Lynch)家による長い所有の後、1934年からカーズ家が経営。先代当主ジャン・ミッシェル・カーズはワインの質の低迷を解決するためにシャトーを改築、70年代半ば以降は伝統的で濃縮されたスタイルで成功を修めました。ミシェルは精力的な地域全体への貢献が認められ2001年に国家勲章を授与されました。

2006年に世代交代し、現在は長男のジャン・シャルルがグループを率いて、ランシュ・バージュを超近代的なシャトーに刷新しました。

1977年のワインは均整が取れたしなやかな体躯を保っています。熟れた落ち着きにも血筋の良さを感じられます。これからも目が離せない優良シャトーです。今は亡きワイン界の巨匠が最盛期だった頃の作品です。

ソムリエより

1977年のイタリア・ピエモンテ州は収穫量が少ないヴィンテージで、ワインの出来にはバラツキがありますが、こちらはバローロの老舗生産者ですので安心です。

生産者マルケージ・バローロのご先祖様はバローロの生みの親といわれる内の一人に当たります。これまでの知識を受け継ぎ、さらの現代性を常に意識し続けた造りをしています。

半世紀近く熟成されてきたこちらのワインは、若い赤ワインとは少しイメージが異なります。アルコール度数は低くなっているのに、酒精強化ワインのような甘酸っぱい香りが広がります。ドライフルーツやチョコレートの香りに動物的な香りもプラスされ複雑かつエレガントです。

《色調》ネッビオーロ種のワインを大樽で寝かせて出荷する為か、オリが瓶底に落ちて液中の色素が減り、色調が多少明るめの傾向となります。イタリアワインの古酒の繊細で可憐で力強い芯のある風味をご堪能ください。