ソムリエより

シャトー名の｢BATAILLEY｣は「戦い」を意味しますが、英仏100年戦争終結の際にメドックを撤退したイギリス軍の最後の戦闘(バタイユ)にちなんでいます。歴史を感じる名称です。

ワインは長期熟成に向いたスタイルを得意とするシャトーですが、1992年は軽めの仕上がりです。よく言えば1992年のボルドーらしさが現れているとも言えます。同い年の方には寛容に受け入れられることでしょう。

ソムリエより

1979年の設立時から新世界の最高峰としての地位を守り続けているカリフォルニアのワイナリーです。『1本のワインは交響曲であり、1杯のグラスワインはメロディのようなもの』と語るバロン・フィリップが、音楽用語で”作品番号1”を意味する名前を付けました。

1992年産は大柄で肉付きがよく、果実味や樽風味を楽しめます。完熟プラムやチョコレート、スパイスの風味が溢れます。凝縮感がありエレガントな余韻を保つ長期熟成タイプです。

ソムリエより

シャトー　モンローズCはメドック地区で最高の場所に位置し、セラーや醸造設備にも欠点が無く、実力の有る第２級シャトー。濃く長命な味わいは「サンテステフのラトゥール」と呼ばれ賞賛されてきました。

こちらの1992年産は軽めの仕上がりで、例年よりチャーミングな印象です。果実味が熟れて心地よい甘美さを放っています。格付け2級の飲みやすいヴィンテージワインと言ったイメージです。

名前の由来は、畑近くの山を覆っていた植物のヒースがピンク色の花を咲かせたことから、バラに見立てて「Mount＝山」「Rose＝バラ」という愛らしい名が付けられました。

《特別な情報》この年のサンテステフ地区を代表するベストワインのひとつに選出されています。

ソムリエより

シャトー・オー・ブリオンは誰もが認める高級ワインの一つです。1992年の成功作と称えられています。

この年の特徴は、偉大な年に比べると僅かにコンパクトではありますが、エレガントなミディアムボディー。ミネラル、熟したプラム、チェリー、杉、スパイス、葉巻、スモークに似た豊かな香りが広がります。バランスの良さはさすがです。

メドック地区がかつては沼地だったことに比べ、しっかりとした土壌のグラーブ地区は古くからブドウ栽培に適した土地として栄えてきました。

フランス革命時の政治家タレーランは美食家として有名で、ナポレオン戦争後に外交官として相手国にこのシャトー・オーブリオンを振る舞い、敗戦処理を有利に進めたとのエピソードが語られています。隣接するラ・ミッション・オーブリオンなどとともにルクセンブルク王家が所有しています。

《特別な情報》この年のグラーブ地区を代表するベストワインに選出されています。