ソムリエより

この2004年は歴史的出来事を祝したラベルです。才能あふれるチャールズ皇太子殿下ウェールズ公が描いた松の作品が選ばれました。例年のアートラベルはブドウやワインをテーマとした作品ですが、2004年限定の付加価値となるエピソード付きです。

2004年は1962年以来の記憶に残る干ばつの年でしたが、8月の幾度かの雨と9月の好天に恵まれ糖分も凝縮感も高いブドウが収穫でき長期の熟成が期待できます。

ブレンドはカベルネ・ソビニオン種69%、メルロ種15%、カベルネ・フラン種13%、プティ・ヴェルド種3%。繊細かつ複雑な香りが魅力です。ブラックチェリーやカリン、ハーブ、木樽、スモーク、モカコーヒーなどのイメージです。口当たりは強くも上質で芳醇。後味は濃厚で余韻も長く終始エレガントです。｢彫りが深く格調高い｣と公式サイトで自負しているとおりです。

ソムリエより

マルヌ川に面した南向きの急斜面にあり、理想的な日照条件に恵まれるクロ・デ・ゴワセ畑はフィリポナ社が単独で所有する最上級クラスのブドウ畑です。希少性が高い割にはリーズナブルな嬉しくなる銘柄です。

「ゴワセ」とは重労働の意味で、45度の急斜面の為、作業は全て手作業にて行われています。

消費者に飲み頃を知らせるためにデゴルジュマン(オリ引き)の日付を記載しています。こちらは、バックラベルに｢2013年2月｣の表記があります。

きめ細かな泡立ちとともに、透明感と光沢感に富んでいます。気品に溢れたふくらみのあるやさしい雰囲気です。

ソムリエより

バルトロメオ・ボルゴーニョが1761年に設立したワイナリーです。長い歴史はバローロ最古。1961年に催されたイタリア共和国の建国100周年記念の祝賀会でも提供された格式高い生産者です。

さらに1972年に開かれたワインオークションでは1886年産のバローロが530,000リラ(380万円超)で落札され、それまでのイタリアワインの最高額を記録し話題となりました。

2019年からは有機認証を受けています。伝統を重んじながらも常に先進的な試みも続けています。

ソムリエより

イタリアワインの中で最も重要な存在の『バローロ』。｢ワインの王であり、王のワインである｣と言われる地元の人々の自慢の銘柄です。

この生産者のご先祖様はバローロの生みの親といわれる内の一人に当たります。これまでの知識を受け継ぎ、さらの現代性を常に意識し続けた造りをしています。

若い赤ワインとはだいぶイメージが異なります。アルコール度数は低くなっているのに、酒精強化ワインのような甘酸っぱい香りが広がります。ドライフルーツやチョコレートの香りに動物的な香りもプラスされ複雑かつエレガント。

これまでの時の流れに思いをはせる感慨深き1本です。

《色調》ネッビオーロ種のワインを大樽で寝かせて出荷する為か、オリが瓶底に落ちて液中の色素が減り、色調が多少明るめの傾向となります。イタリアワインの古酒の繊細で可憐で力強い芯のある風味をご堪能ください。